イミダゾールジペプチドを豊富に含む鯨肉抽出物の抗疲労効果

■一般財団法人日本鯨類研究所及び株式会社総合医科学研究所の臨床研究

このたび、イミダゾールジペプチド類の一種バレニンを多く含む鯨肉抽出物が、ヒトに対して抗疲労効果を示すことが初めて確認されました(杉野・安永・福田,鯨肉抽出物の身体作業負荷および日常作業による疲労に対する軽減効果,薬理と治療,419巻(20139月掲載))。

本研究は、30歳以上65歳以下の健常男女12名を対象に実施したもので、鯨肉抽出物(1日摂取量24粒あたりイミダゾール ジペプチド*1として400mg)またはプラセボ(偽薬)を摂取した際の抗疲労効果を比較しました。

※本研究で用いた鯨肉抽出物は、クロミンククジラの赤肉を加熱・酵素処理および粉末加工したものです。鯨肉中にはイミダゾール ジペプチドであるバレニン、カルノシンが豊富に含有されています。

*1抗酸化作用をもつことが報告されているアミノ酸二量体

■日常作業による疲労に対する効果

鯨肉抽出物またはプラセボ摂取中の日常作業による疲労の程度を、Chalder疲労質問票*2を用いて評価。摂取前からのChalder疲労質問票総スコアの変化を見たところ、摂取4週目に、鯨肉抽出物とプラセボを比べたところ、鯨肉抽出物の方が有意な低下が認められました。*214項目を0から3までの4段階にスコア化し、疲労感の総スコアを評価

Chalder疲労質問票の摂取前からの変化】

平均値および標準偏差/群間比較(対応のあるt検定):*p0.05

■身体作業負荷による疲労に対する効果①

鯨肉抽出物またはプラセボを4週間摂取した後、エルゴメーターによる自転車漕ぎ(身体作業負荷)を実施し、その後の回復期間も含めた疲労の程度がVAS*3を用いて評価されました。負荷前からのVASスコアの変化を見たところ、回復2時間後および翌朝において、鯨肉抽出物でプラセボと比べて有意な上昇抑制が認められました。

*3 Visual Analogue Scaleの略称。左端「痛みなし=0」、右端「経験しうる最大の疲労感=100」のスケール上に、現在の疲労感がどの程度かを記入し疲労感をスコア化。

VASの負荷前からの変化】

平均値および標準偏差/群間比較(対応のあるt検定):*p0.05

■身体作業負荷による疲労に対する効果②

このほか、自律神経機能の変化が加速度脈波の周波数解析(LF/HF)によって評価されました。LFは主に交感神経機能の、HFは副交感神経機能の強度を示しており、慢性疲労症候群の方では身体のリラックスを示すHFが低下してLF/HFが高くなることが知られています。負荷前からのLF/HFの変化を見たところ、回復2時間後において、鯨肉抽出物でプラセボと比べて有意な上昇抑制が認められました。

【加速度脈波の周波数解析(LF/HF)の負荷前からの変化】

■まとめ

鯨肉抽出物を摂取することによって、日常的な疲労感の改善および激しい運動による疲労からの回復が促進されることが確認されました。また、今回の試験によって、鯨肉抽出物が自律神経機能を調節して疲労からの回復を促進することが示されましたが、栄養成分の臨床試験におけるこのような結果は、これまでの研究に例を見ません。

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イミダバレニン

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